橋玄 曹操を評す
“玄 太祖に謂つて曰く、「天下將に亂れむとす、命世の才に非ずむば濟ふこと能はざらむ。能く之を安ぜむ者は、其れ君に在らむか!」”
『三國志 魏書 武帝紀第一』
玄:太尉であつた橋玄
太祖:曹操
命世の才:天命を受けて世を治める大才、といつてよいであらうか
今年は『私家本三國志名文抄』といふやうな本を書いてみたいと意つてゐます。『正史三國志』には心を撼かす名文がたくさんあり、それらの中から僕の好きな言葉を撰んで舊字體・舊假名遣で抄譯してゆく豫定です。
三國時代の中心人物は何と言つても、超世の傑、魏の曹操でせう。その曹操を中心にして、あの激動の時代の魅力を讀者と共に味はふことができたらいゝな、と考へてゐるところです。出版することになつたらまたご紹介したいとおもひます。