二〇一五年 大晦日
今年も慌ただしく年末を迎へることゝなりました。
憶ひかへせば種々とあつた一年でした。
自分のなかでいくらか進歩したところもありましたが、やはりあまり想ふやうにゆかず、いま一歩、といふところが多かつたのではないかとおもはれます。しかしながら概觀してみると、とてもよい一年だつたのではないかともおもつてゐます。
僕にとつて今年は何よりも小林秀雄さんにふれたことが一大事でした。これからの人生に多大な影響を及ぼすであらうことは想像に難くありません。小林さんのお蔭でものの見かたや考へかたが、自分なりに少しはふかまつたのではないかなと愚考してゐます。日本が小林秀雄といふ人を有つたことは大變仕合せなことであつた、とつよく感じますね。
來年もまた多くのことを學びたいと意つてゐます。あまり器用ぢやないので、いつものことながらきつと尺進寸退の一年になるのだらうと豫想されます。しかし、近頃ではその尺進寸退の自分の人生を段々と愛することができるやうになつてきました、よい兆候です(笑)
微を積むことを怠らなければきつと大丈夫、といまでは確信してをります。
今年もたくさんの人にお世話になりました。本當にありがたうございます。
また來年も皆でよい一年にしたいですね、どうぞよろしくお願ひします!
“ひさかたの天照る月は神代にか出で歸るらむ年は經につつ”(萬:一〇八〇)
それではまた來年といふことで、よいお年を!!