『ポウ 詩と詩論』
“凡そプロットと名づけられるほどのプロットならば、まだ何も書き始めない前に、旣にその結末まで推敲し完成してゐなければならない。結末を絕えず念頭に置いてゐてこそ、我々は幾多の揷話と、殊に全體の調子とを、意圖の展開に與からしめることによつて、プロットに結果、或は原因の必然性を與へることが出來るのである。”
(『ポウ 詩と詩論』「詩作の哲理」葉河憲吉 譯)
奈良の古書店でみつけた本です。100円位で賣つてゐたので、卽、買ふことにしました。歷史的假名遣と舊字體で書かれたものは貴重なのに、こんな捨値で賣つてゐるなんて......(笑)ほんたうに幸運でした。
手に入れて讀みはじめてからかなり時が經つのですが、やつと最後まで讀了することができました。
エドガア・アラン・ポオの詩論、とてもおもしろかつたです。これまでに多くの人々が讀み繼ぎ、そして多大な影響を受けてきたのでせう。現代の文學を理解する爲に缺かすことのできない書の一つですね。
𨳝皐月己丑