東京(一)
iPhone snapshot 「藏前橋より東京スカイツリーを望んで」
年初におもつてゐたのは「動かざるもまた動なり」、といふことだつたのですが、諸事情により暫らくの閒東京で生活をしてみることになりました。
奈良か岡山に住みたいなあ、とずつと考へてゐたところ、いつの閒にか東京に來ることになるとは、ほんたうにわからないものです(笑)
盥の水は引くと向かふにいつてしまふが、押すと此方にくる。いくらか執着がとれたからでせうか。二十代には一時期、東京か橫濱に住んでみたいといふ希望がありました。その時にはかなひませんでしたが…その欲が消滅した現在になつて、めぐりめぐつて、當時抱いてゐた希望が叶ふことになつたのですね。寧ろそれは、適ふ、と謂つた方がよいのかもしれません。二十代の僕には未だ時期が來てゐなかつたのでせう。
いまが適期だといふことなのでせうね。
偖、では實際に東京に來てみてどういふ心境なのかといふと、まつたくと云つてよい程高揚感がありませんね(笑)勿論たのしみにしてゐること、やつてみたいことは種々とありますよ。その意味ではちよつとだけ、期待感はあるんです。でも本當にほんのちよつとだけでね(笑)まあ、きつとその位でちやうどいゝのだらうとおもつてゐます。肩の力がぬけてね。
これから淡々と東京をたのしみたいと意つてゐます。
それではまた。