吉野
“敷島の やまと心を 人とはば 朝日に匂ふ 山さくら花”(本居宣長)
四月九日に吉野を訪ねました。二度目の吉野です。
前囘はロープウェイを利用しましたが、今囘は人が多すぎたこともあり、步いて上までゆくことにしました。
吉野は何といつても山櫻ですね。
前囘來た時と同じく今囘も中千本の辺りまでしかのぼることができませんでした。この日までに中腹までの花はかなり散りはじめてをり少し殘念でしたね。
それでもこれらのうつくしい山櫻を視ることができ、とてもうれしくおもつてゐます。
下は世界遺産となつてゐる吉水神社への參道に咲いてゐた花です。とてもきれいでした。吉野に行くことがあれば是非拝することをお勸めします。すばらしい場所です。
こちらが有名な吉水神社から視ることのできる一目千本の景色ですね。
“やすみしし 我が大君の 聞しをす 天の下に 國はしも さはにあれども 山川の 淸き河内と み心を 吉野の國の 花散らふ 秋津の野邊に 宮柱 太敷きませば ももしきの 大宮人は 船並めて 朝川渡り 舟競ひ 夕川渡る この川の 絕ゆることなく この山の いや高知らす みなぎらふ 瀧の宮處は 見れど飽かぬかも”(萬:三六 柿本人麿)
また必ず來ます。
“見れど飽かぬ 吉野の川の 常なめの 絕ゆることなく また歸り見む”(萬:三七 同 )